StayHomeとテレワークが始まって間もない4月のある夕方。
企業からのお電話やメールもぐんと減り、
黙々と企画書やニュースレターなどを書いていたとき、
珍しく一般のお客様からお電話がありました。
今年100歳を迎えるお母様の記念品に
「母の100歳の記念に、いろいろ探してこちらにたどり着きました」
これまでお世話になった周囲の方々に感謝の品を贈りたい、とのこと。
じーん、とうれしい・・・。
ミニギフトパックのデザインは、
「Thank you」のメッセージが入ったハトのイラストの台紙に
「地球」のシードペーパー。
地球やハトのイラストが未来を感じさせること、
地球からお花が咲くこと、
などから探していたイメージにぴったりだった、ということです。
制作に2〜3週間ほどかかることをお伝えし、
住所やメールアドレス、お支払い方法などをやりとりして、
先週末、無事500セットをお届けできました。
そうしたら、昨日お客様からごていねいなメール返信が・・
「今日届きました。本当に素敵で喜んでいます。
今年のお正月に百歳を迎えた母は戦争を体験していて、
何より世界の平和を望んで生きてきましたので、
いただいた作品は、
母の思いと今までお世話になった沢山の方々への「ありがとう」が、
お花の種と一緒にお届けできそうで感謝しています。」
あらためて、お客様の声がどんなに私たちを元気付けてくださるか、
知ることができました。
人と人をつなぐ、大切な記念日のギフトに
じつは、弊社の弱み(!)は、エンドユーザーさんの声を聞くことが少ないことでした。
「ネットのノベルティ制作販売」に徹してしまうと、
制作スケジュールを管理して、期日までに納品して終了。
最初から最後までメールでのやりとりのみで完結し、
お客様とまったくお会いしない、ということも多いのです。
先日、プロジェクトチームの打ち合わせの際に、あるメンバーから
「それは時代遅れ」という言葉が出ました。
その言葉がとてもひっかかって、思い返してみると
私自身がここ数年、「そのとおり」と思っていたんだ、と。
プロとしてはもちろん、企業のノベルティであれ一般の方であれ、お客様を煩わせず、
クオリテイ商品をきちんとつくって納めなければなりません。
けれど、いまは作り手と買い手の存在が昔と比べ物にならないほど近いし、
もっともっとダイレクトに会話したほうがよいものが生まれるはず。
そして、今回のお客様の言葉をきっかけに、今後広げたい方向が決まりました。
人と人との距離を縮めるような、繋がるようなお手伝いをしていきたい、と思います。